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君と僕と僕と君

推しへの愛が止まらない

最初で最後のプレゼントをした話。

 


齋藤飛鳥は現在18歳。
時が経つのは早いもので乃木坂加入当時中1だった彼女が高校を卒業した。

 

当時の映像を見返せばわかるように彼女は大人になった。
内面的にも外見も。
幸運なことにこの2年ちょっとはその姿を見ることができている。
僕が彼女を推し始めて2年以上経ったのだ。
その中で僕は彼女からたくさんのものを貰ってきた。助けられてきた。
ここ1年は握手会に行くようになり自分の想いを彼女に伝えることができるようになった。
会いに行くと彼女はいつも笑ってくれる。
時々バカにしてきたりもするけれど僕の言葉を聞いてくれる。
はじめて手紙も書いてみた。
それを伝えると彼女は喜んでくれた。
それが嬉しくて時間を空けてまた手紙を書いた。
また彼女は喜んでくれた。
でもそれだけじゃ全然足りないくらいたくさんの、ほんとにたくさんのものを貰ってきた。助けて貰った。


この春彼女は高校を卒業する。
いいきっかけだ。
高校卒業祝いで何かプレゼントをしよう、そう思った。


彼女にこう伝えたことがある。
「飛鳥が笑ってくれてればそれだけで嬉しいし幸せだから」
急に真面目な話で驚いた彼女は「なにどうしたの急に?」と言ってきたが最後には笑ってくれた。
彼女が笑っていてくれれば、幸せならば、僕は嬉しい。幸せだ。
僕が彼女にプレゼントをすることで感謝を伝えられて、それで笑ってくれれば嬉しい。
それは彼女を想ってのことであり自分のためでもある。


ヲタクなんてものは基本的にみんなエゴだと思う。
推しのためにやることは推しのためでもあり自分のためでもあるはずだ。
それが例え100%推しを想ってのことであってもそうであると思う。
僕が彼女にプレゼントをすることはエゴだ。
彼女を喜ばせたい、彼女の笑顔を見たいという僕のエゴなんだ。
後悔したくないという僕のエゴなんだ。


正直僕はアイドルにプレゼントをするという行為に躊躇いがあった。
プレゼントをしたからといって何か返ってくるわけじゃない。
その先に何か待っているわけじゃない。
そう考えるとそこにお金をかける意味がわからなかった。
でも今は違う。
アイドルを笑顔にすることができる。
それだけで十分意味がある。
笑顔でいてくれれば、それだけで嬉しいし幸せなんだから。


他人にとやかく言われる筋合いはない。
プレゼントをすることはもう決定だ。
でも何をあげようか。
何を貰うと嬉しいんだろうか。
アイドルにプレゼントをしたことがない僕にはさっぱりわからない。
そもそも誰かにプレゼントをしたことなんかあっただろうか。
時は2016年10月である。


プレゼントの決まりすらわからない僕はまず公式サイトを見てみた。
握手会の案内でそういったことが書かれているのを見た記憶がある。
記憶通り載っていた。
なるほど色々決まりがあるらしい。
一体何がいいのか。
一応悩んでみたけど実はなんとなく決めていた。
アクセサリーはどうだろうか。
彼女はアクセサリーをたくさん持っている。
1つくらい僕が選んだものがあってもまあ大丈夫だろう。
それに、凝ったものなんて僕には思いつかない。


そんなわけで渡すものはアクセサリーに決めた。
でもアクセサリーにしても何がいいんだろうか。
指輪だとサイズがわからないな、イヤリングだとあんまり使わないかな、と思いネックレスかブレスレットだろうと考えた。


そうと決まればインターネットでよさげなものを探そう。
まず花言葉で調べてみた。
シンビジウム『飾らない心』
これだ。
ぴったりじゃないか。
でもいいのがなかった。
仕方ないと思い次は石を調べた。


調べていく中でアマゾナイトってやつがよさそうだった。
別名希望の石、ホープストーン。
その石に込められた意味が彼女にあっている気がした。
サイリウムカラーの水色でもある。
これだ。
ぴったりじゃないか。
調べてみるとよさげのやつがたくさん出てきた。
よしアマゾナイト、決定だ。
これが1月中旬。


ある日楽天で調べているとかなり惹かれるものが見つかった。
それはハンドメイドのお店だった。
アマゾナイトの水色、オニキスの白、アメジストの紫。
サイリウムカラーの水色白に乃木坂の紫。
これだ。
ぴったりじゃないか。
ネックレスとブレスレットの2種類があり散々悩んだがネックレスを注文した。
時は2017年2月末。


そして届いた。
16thシングルの握手会は残り1つ。
そこで渡そう。
約2日ほぼ寝てない状況だったけど手紙も添えた。


その日彼女の券は4部の1枚だけだった。
1部2部と別のメンバーのところに行き、3部の券はなかったので2部終わりにインフォメーションに渡しに行った。
毎度聞かれる「手紙の中にご自身の名前は書いてありますか?」という質問に対して満面の笑みで「はい!」と答えた。
中身は何か書かされると聞いたことがあったがすんなり受け取ってもらえた。


そして4部は彼女の券1枚だけだった。
高校卒業のお祝いをして卒業祝いでプレゼントを持ってきたことを伝えると「うっそ!?いいの?」と驚いていた。
いいに決まってる。
こんなことじゃ返せないくらいたくさんのものを貰ってきたんだから。
少しでもお返しがしたいから。
君の笑顔が見たいから。

 


次彼女に会えるのは5/14。
その時届いたかどうか聞こう。
いや聞けるかわからないな。
怖くて聞けないかもしれない。

 

 

3月28日、プレゼント禁止令が出たために僕がプレゼントをすることはもう2度とない。

 


これは僕が最初で最後のプレゼントをした話。